ワーナーマイケル東武練馬で観て来ました。久し振りの邦画、山田洋二監督作品。「母べえ」では家族の絆が一つのテーマでしたが、今回の「おとうと」は姉と弟を題材にした、人の優しさと言うのがテーマでもあったように思います。
破天荒で迷惑ばかり掛けて、親戚中の厄介者の弟と様々な軋轢を起こしつつも、心から憎めず病に倒れた弟を見送る物語です。この物語は姉弟の血の繋がりをモチーフにしてはいますが、人としての優しさとは何かと云うことを考えさせられます。
さて、優しさとは何か?夫婦愛、兄妹愛、親子愛、或いは友情、人間関係は様々です。優しさの物差しはありません、思いやりとは云っても人それぞれ受け取り方の違いや、生育の違いもあり簡単ではありません。
しかし、弟役の「鶴餅」さんは「ディア・ドクター」で魅せた演技に劣らず、ダメで迷惑ばかり掛ける弟役を好演しています。物語的にどうしても「寅さん」とダブってしまうところがありますが、山田洋二監督の作品となると、なるほどと思ってしまいます。