初めての岩場太刀岡山に行ってきました。前々から一度は行ってみたい岩場の一つで、中々機会ががありませんでしたが、ようやく訪れる事が出来ました。ここには13(サーティ〜ン)の登竜門と言われる有名な「カリスマ」があり、13を狙うフリークライマーなら多分知らない人はいないでしょう。
本日は中央道の渋滞を考えて、甲府の一つ先の竜王でI田さんの車に拾ってもらっての太刀岡入り。本日のメンバーではT田さんだけが太刀岡の経験者、アプローチが急登で30分くらいと脅かされながら、9時半位に岩場に到着です。
すでに駐車場が満杯な程のクライマーで賑わっています。先日P1でご指南戴いたよねひこさんもすでにアップを終えられ、課題のスーパーラットを見上げています。久しぶりによねひこさんの外岩のパフォーマンスが楽しみです。
しかし本日はお天気は良いのですがとても寒く、じっとしていると背筋がぞくぞくするほどの冷え込みです、早速体を温めようとアップしたいのですが、適当なアップルートが先客で占められていて、やむなく南面の「チェリーブロッサム」10・Bに取り付いたが、これが大間違いのアップルート。
下部のムーブが難しく、1本目でプリクリップ。その上がバランス悪く早くも「ガイチ」の登場です。4ピン目のクリップがランナウトしていてこれは恐怖です。2度3度行きつ戻りつを繰り返して、大きく左から回り込んでドキドキのクリップです。その上はなんて事のないガバホールドのスラブなのですが、とてもアップに使うルートではありませんでした。
T田さんとH谷さんは「君の瞳に乾杯」5・9でアップ、I田さんとO方さんはアップの後北面のエリアに移動して「太陽が恋しい」11・Aにトライしています。このエリアは文字通り1日中陽が当たらず「北風小僧」「陽の当らない坂道」等と名付けられたルートが右に続いています。
O方さんの「太陽が恋しい」11.Aの登り
私も参戦してトライ開始、下部はフレークとアンダーガバを使う、中盤はポケットとカチをうまく繋いで核心部へ。ここからはいろいろ登り方があるようで、直登のラインの小さいポケットカチから浅いポケットに送り、V字状のアンダーカチから左のガバを取って何とかOSが決まりました。一瞬アンダーカチが抜けそうになったが、体が上がっていたので凌げました。
I田さんはすでにRPして、この後取り付いたO方さんも左のフレークを使ってのRPで、どうも左から攻めるのがノーマルな行き方の様です。S野さんもT田さんも続いてあっさりとRPしてしまい、「太陽が恋しい」は全員が完登と言う快挙でした。
西面のメインエリアではよねひこさんが「スーパーラット」12・Cを登っています。思い出し便とか言いながら、久しぶり便にしては、体が動いているように見えましたが、「まだまだです」と謙虚に語っていましたが、リーチのあるクライマーの登りを見ていても、とてつもない身体張力が要求されるルートの様で、私には触ってみようと言う気持ちが湧いてきません。
よねひこさんの「スーパーラット」12・Cの登り
しかもそのすぐ左の「カリスマ」とやらの13・Aは、多分さらに厳しいムーブがあるのでしょうから、想像を絶するような難しさなのでしょうな〜。う〜ん、上には上がありフリークライミングの探求の道は、果てしなく続いているようです。
3時近くなり本日の目標であった「ハッピーバースディー」11・Aにトライ、慎重にオブザべする。下部は2本の切り立ったカンテ状を登るだが、3ピン目あたりから右のフェイスに移るところを直上しようとしてしまい、よねひこさんから「そこから右に」と声がかかる。どうやら直上すると嵌るらしい。
フェイスに移るとガバホールドが多く登りやすい。後半は少し被り気味になってパワーと持久力が要求されるが、最後にガバホールドの2手でレストを入れて、マスターでのOS嬉しい。ヌンチャクを残すかどうか曖昧な答えが返ってきたので、そのままロアーダウン。
最後にT田さんが数年前に取次いで登れなかった因縁のルートで、誕生日も数日後に控え記念のルートと言う事で果敢にチャレンジです。ところがよどみない登りで綺麗にムーブを繋ぎ、「最後の1手が出来なかった!」と言う核心も難なく捉えて見事なRPでした。本日はT田さん以外は初めての岩場でしたがそれぞれ成果があり、皆さん満足して太刀岡を後にしました。